筋拘縮の解除方法について説明します。
- このページの前に「痛みの原因」のページをご一読ください。
- 説明の途中に出てくる引用については専門的な言葉が多いため読み飛ばして頂いて問題ありません。
筋肉弛緩療法について説明します。
「痛みの原因」で観音さまから説明がありましたが、概要について理解できたでしょうか。
はい、大体理解しています。
筋肉弛緩療法は筋拘縮を解除する手技で、整体術(セラピストの施術を受けて改善)、セルフケア術(自分自身で施術をし改善)の2つがあるということですね。
はい、そうです。
ですので、当院ではストレッチ、マッサージ、筋トレをしないですし、お伝えすることもありません。
逆にこれらを筋拘縮がある状態で強くすると筋肉に負荷をかけることになるので、悪化する可能性があります。
なるほど、理解できました。
筋肉弛緩療法の元になった手技はあるのでしょうか。
はい、あります。
アメリカから導入された手技療法のオステオパシー(ギリシア語のOsteon(骨)とPathos(病理、治療)の2つを語源)がベースになっています。
オステオパシーはアメリカでは医療として認められています。その効果の高さから世界各国に広がっていますが、日本ではまだあまり知られていません。
オステオパシーとは?
オステオパシー(osteopathy)は、アメリカ・ミズーリ州のカークスビル在住の医師アンドリュー・テイラー・スティル (Andrew Taylor Still)によって創始された。日本には、大正期にはカイロプラクティック(脊椎指圧療法)、スポンディロセラピー(脊椎反射療法)と同様にアメリカから導入され、指圧や整体など日本の手技療法に大きな影響を与え、共に「療術」と呼ばれていた。
(外部リンク:ウィキペディア(オステオパシー)より引用)
オステオパシーを直訳すると整骨療法なのですが、筋肉弛緩療法は骨ではなく主に筋肉にアプローチします。
オステオパシーにはストレイン&カウンターストレインという筋肉(筋紡錘)にアプローチする手法があり、筋肉弛緩療法ではそれを応用してしています。
また、ストレイン&カウンターストレインは理学療法ではポジショナルリリースセラピーと呼ばれています。
ストレイン&カウンターストレインとは?
緊張した筋と拮抗的な位置にある筋との間にアンバランスが生じると、痛みが生じる。ストレイン&カウンターストレインは、緊張した筋肉を見つけるために圧痛点Tender Point(発痛点Trigger Pointではない)を探し、その点をモニターしながら緊張部位を最大限にゆるめた位置で90秒程度維持し、緊張した筋肉と拮抗的な筋肉のバランスを取ることにより、痛みから解放させるもの。
アメリカのローレンス・ジョーンズD.Oが開発した手法で大変普及している手法ではあるが、Tender Pointを捜すために優れた触診力が必要であり、また、最も筋が緊張をゆるめる位置を捜す触診力と解剖学的知識が必要である。
(外部リンク:ウィキペディア(ストレイン&カウンターストレイン)より引用)
ストレイン&カウンターストレインと筋肉弛緩療法では何が違うのでしょうか。
基本的な考えは変わりません。
硬い筋肉に負荷が掛からない姿勢をとり90秒間キープをすると痛みが改善していきます。
ストレイン&カウンターストレインが発見された当初、痛みが改善することはわかっていたのですが「硬い筋肉に負荷が掛からない姿勢」をどのようにすれば良いかが、手技として体系づいていなかったのです。それを体系づけたのが筋肉弛緩療法になります。
なるほど。考え方はストレイン&カウンターストレインで同じだが、体系づけたのが筋肉弛緩療法なのですね。
はい、その通りです。
筋肉弛緩療法の具体的な手順を説明します。
筋肉弛緩療法の具体的な手順
筋肉弛緩療法の具体的な手順を説明します。
硬い筋肉を見つけます。
(硬い筋肉を触った際に、痛い、気持ちいい、くすぐったいなどの違和感があります。)
硬い筋肉を触ったまま、硬い筋肉が柔らかくなる姿勢を探します。
(触った時の違和感が最もなくなる姿勢を探します。)
違和感が最もなくなる姿勢が見つかったら、その姿勢を維持します。
(できる限り力が入らないように維持することがポイントです。)
力が入らないように、ゆっくり姿勢を戻します。
動画を公開しています。
説明ありがとう御座います。
筋肉弛緩療法でどのような症状が改善可能かを知りたいのですが、、、
改善可能な症状については次のページで説明します。
まとめ
- 筋肉弛緩療法は、筋拘縮を解除する手技
- 筋肉弛緩療法は、オステオパシーのストレイン&カウンターストレインを応用した筋肉(筋紡錘)にアプローチする手技
- 筋肉弛緩療法は、硬い筋肉に負荷が掛からない姿勢をとり90秒間キープ
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